こんにちは!ファッションデザイナーの江森です。
「出張に持っていたジャケットを着ようしたらシワになってしまっていた」
「ジャケットのポケットに新幹線のチケットを入れていたら落としてしまった」
「海外出張でポケットに財布を入れていたらスリにすられてしまった」
など、出張や旅行の際に困ったことはありませんか?
この記事ではそんなあなたのために出張用ジャケットとして最近人気のトラベルジャケットやセットアップについてプロの目線でわかりやすくご紹介していきたいとおもいます
トラベルジャケットとは?
トラベルジャケットとは、どんなものなのでしょうか?
ここでは、トラベルジャケットについて詳しく解説していきます。
1-1.トラベルジャケットの定義
トラベルジャケットとは、出張や旅行などのシーンに特化した機能を持っているジャケットのこと。
出張などのビジネスシーンで着用するテーラードタイプと旅行などのオフシーンで着用するカバーオールタイプの大きく分けて2種類があります。
この記事ではテーラードジャケットタイプを取り上げご紹介していきます。
1-2.トラベルジャケットはどこで買える?
詳しく解説する前に、今ある商品の中で個人的にオススメできるトラベルジャケットを2着ご紹介したいと思います。
BEAMS LIGHT(ビームスライツ)のトラベストテーラードジャケット
FRAIZZOLI(フライツォーリ)のストレッチトラベルジャケット
1-3.トラベルジャケットとパッカブルジャケットの違いは?
このブログの別の記事「パッカブルジャケットとは?利用シーンや選び方をプロが解説!」
でもパッカブルジャケットがファッション雑誌などでは「出張用ジャケット」として良く取り上げられている点について書いていますが、トラベルジャケットとはどこに違いがあるのでしょう?
トラベルジャケット、パッカブルジャケット両方とも出張用や旅行用など目的は一緒であることから、ファッション雑誌では同じような意味として書いてあります。
しかし、厳密に言うと少し違いがあります。ファッションデザイナーである私の視点からみると、パッカブルジャケットは、いかにコンパクトに収納できるかを一番のポイントにしていますが、トラベルジャケットは出張での移動の際などに便利で機能的なデザインをポイントにして考えられています。
1-4.トラベルジャケットに適した素材とは?
トラベルジャケットにとって最も大事な要素として「シワになりにくさ」が挙げられます。
では、この防シワ性が高い素材とはどんなものなのか?下記に挙げてみました。
ウール×ポリエステル素材タイプ
ウール100%では防シワ性に欠ける部分がありますが、ポリエステルをブレンドすることによってシワになりにくくして耐久性も上げている。
ベーシックなビジネススーツやジャケットでの使用率が高い。
ポリエステル素材タイプ
丈夫でシワになりにくいという元々ある特性に、最近では「ソロテックス」や「T400」のようにストレッチ性が付加された素材が出てきていてより機能性が高くなっている。
高感度なブランドやセレクトショップのオリジナルでの使用率が高い。
・ソロテックスとは・・・・帝人フロンティアの登録商標で製造販売も行っている伸縮繊維の名称
・T400とは・・・・インビスタ社の登録商標で東レが製造販売行っている伸縮繊維の名称
ナイロン素材タイプ
丈夫でシワになりにくいだけでなく、速乾性にも優れているのが特徴で、最近ではストレッチ性があるタイプも出てきている。
高感度なブランドやセレクトショップのオリジナルでの使用率が高い。
現在販売されている防シワ性が高いジャケットやスーツは、ほぼこの3種類の素材のいずれかを使用されていると思われます。
トラベルジャケットのメリットは?
トラベルジャケットには具体的にどんなメリットがあるのでしょうか?
下記の5つのポイントに分けて解説していきたいと思います。
- 防シワ性が高いモノが多く、出張や移動の際に最適
- 多機能ポケットが付いていて出張の際にも便利
- 本体を収納できるパッカブルタイプもあり利便性も高い
- 軽くつくられたタイプが多く、長時間着ても疲れにくい
- カジュアル感があり、着回しが効くのでオンオフ使える
2-1.防シワ性が高いモノが多く、出張の移動の際に最適
トラベルジャケットに使用されている素材は防シワ性が高いモノが多いので長時間のフライトや新幹線での移動の際にも、シワをあまり気にせずに着用することができます。
特にシートに座ってできるシワを気にしたり、スーツケースにジャケットを収容するときにもシワに気を使ってたたんでいたストレスからも解放されることになります。
2-2.多機能ポケットが付いていて出張の際にも便利
トラベルジャケットの最大のデザインポイントは収納力のある多機能ポケットです。
各ブランドいろいろですが、チケットやパスポート、財布や手帳、地図やスマホなどを空港や飛行機内、新幹線の移動中だけでなく出張先でも出し入れしやすくなっていて非常に便利です。
2-3.本体を収納できるパッカブルタイプもあり利便性が高い
トラベルジャケットの中には防シワ性や多機能ポケットなどのディテールだけでなく、本体や別袋にコンパクトに収納できるパッカブル仕様を兼ね備えているタイプもあります。
パッカブルジャケットの記事でも紹介していますが、小さくたたんで収納できるというのは移動の際には非常に便利です。
2-4.軽くつくられたタイプが多く、長時間着ても疲れにくい
出張などで着ることをコンセプトにしているため、肩パットもなく軽くつくられているタイプが多くなっています。
通常のジャケットと比較してもかなり軽量に仕上がっているので長時間着用しても疲れにくいというメリットがあり、出張シーンなどでは最適といえます。
2-5.カジュアル感があり、着回しが効くのでオンオフ使える
通常のスーツのようなしっかり感ではなく、あくまで軽くカジュアルなテイストのタイプが多いので、出張シーン以外の休日などオフタイムにも着ることができます。
インナーにTシャツやスニーカーなどを合わせれば、休日のキレイめカジュアルスタイルとしても幅広く活用できます。
トラベルジャケットのデメリットは?

トラベルジャケットのメリットはたくさんありますが、デメリットはどうでしょう?
あえて2つを挙げて解説してみます。
3-1.機能性はあるが、上質感や高級感には欠ける
防シワ性をポイントにしているため、ポリエステルやナイロン素材を使用するタイプが多いこともあってスポーティーさやカジュアル感がある反面、ドレッシーさには欠ける部分が難点です。
ウール100%の素材などの持つ上質な光沢感や柔らかいドレープ性などの高級感を求める人にとっては物足りなく感じる部分もあります。
3-2.カジュアル感が強く、オフィシャルなビジネスシーンで使いにくい
オンオフ兼用もできるカジュアルテイストなのですが、オフィシャルなビジネスシーンでは使いにくいという難点もあります。
最近では企業のドレスコードも緩くなりIT系やクリエイティブ系の会社以外でもジャケパンスタイルなど、ある程度のカジュアル化は進みつつありますが、一般的なビジネスマンにとってはまだハードルが高いともいえます。
トラベルジャケットを選ぶポイントは?

トラベルジャケットについて詳しく解説してきましたが、実際にお店で選ぶ際にはどんな点をチェックすればよいでしょうか?
チェックすべきポイントは下記の3つになります。
- シワになりにくい素材でつくられているか?
- ジャケットの仕立ては軽いつくりになっているか?
- ポケットの機能性はあるか?
4-1.シワになりにくい素材でつくられているか?
トラベルジャケットは、各ブランドとも防シワ性の高い素材でつくられていますが、シワになりにくさについては素材によって違いがあるので、購入する際には必ずチェックしてみましょう!
チェックの仕方はカンタンで、お店でハンガーにかかっている状態や試着した際に素材をもんだりしてシワになりにくさやシワの回復具合を確認することです。
4-2.ジャケットの仕立ては軽いつくりになっているか?
トラベルジャケットは通常のスーツなどと比べて、肩パットもなく軽くつくられているタイプが多いですが、購入する際には手に持ったり、羽織ったりして重さを良くチェックして下さい。
微妙な重さの違いが長時間着用した時の疲れにくさに関係するので重要なポイントです。
4-3.ポケットの機能性はあるか?
出張シーンを想定しているため、内側にたくさんのポケットがついているタイプが多いですが、このポケットの使いやすさも重要なポイントです。
チケットやパスポート、財布などを入れるそれぞれのポケットの大きさや深さ、取り出しやすさなどを確認することをオススメします。
また、ファスナーの有無なども海外出張でのスリ対策として大事なのでチェックしてみて下さい。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
以上のようにご紹介したトラベルジャケットは、主にセレクトショップのオリジナルや百貨店ブランドなどで販売されているので、ぜひ実際にお店で手に取って確認してみて下さい。